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#21 飲食店の開業、経営を成功させるためのスキルと心構

現在の日本における飲食店の数は約70万軒以上と言われています。その中で開業から2年以内に半数以上が閉業に追い込まれているデータがあるように、あらゆる業種の中で最も廃業率が高い厳しい世界。さらに言うと10年後に営業している店舗はその中で1割程度とも言われているほどなのです。飲食店の開業は比較的敷居が低く、業界未経験でも踏み込みやすいというメリットもありますが、そうした現状を鑑みるとリスクが高いことは覚悟しておかなければいけません。

美味しい料理を出す自信がある」「斬新で優秀なアイデアがある」そんな思いがあったとしても、それを具現化する力や経営者としてのスキルを持っていなければ経営を持続させることは難しい。「せっかく借金をして飲食店を独立開業してもすぐに潰れてしまう」そんなことにならないように、開業までの流れ、経営者となる前に知っておきたいスキルや経営を成功させる人の心構えや特徴などを解説していきます。

飲食店を経営するのに「必ず取得しなければならない資格」と「アピールとなる資格」をご紹介!

まず初めに飲食店を開業するのにあたって飲食店営業許可など「必ず取得しなければならない資格」があります。それらは過去の記事にまとめてありますのでぜひ参考にしてみてください。

ここからは飲食店を経営する上で「アピールとなる資格」についてご紹介していきたいと思います。例えば「ビアアドバイザー」や「ソムリエ」など、お客様にとって「付加価値」を感じてもらえる資格を所有していることで、接客やお店の差別化を図ることができますよね。仮に実際の業務に直接関係ない資格でも新しいアピールポイントに繋げることもできますので、ぜひ参考にして検討してみてください。

■ソムリエ

ワインを中心としたお酒の知識に関する資格です。たとえばビール・スピリッツ&リキュール・焼酎・ウィスキー・日本酒など。「ワイン」などのお酒と「料理」の相性を的確に判断しお客様に提案できるようになるため、お酒を提供するお店であれば武器になる資格です。「ソムリエ」の呼称は以下2つの団体により認定を受けることが可能です。

・JSAソムリエ

日本ソムリエ協会による認定資格。一般的に「ソムリエ=JSAソムリエ」という認識になるためこちらの資格を取得するのがベストですが、業界に3年以上従事していなければ受験できないという条件もあるので未経験からの開店時には取得することができません。

・ANSAソムリエ

経験・職歴は不問の資格です。お店のアピールポイントとして名乗るレベルであれば、こちらの資格を取得する意味は十分あります。「ソムリエ」という呼称は広く一般的に知られているため、他店との差別化を図るには強力な武器になると言えるでしょう。

■ビアアドバイザー

ビールの基本知識や、美味しい飲み方、料理との組み合わせなどの知識を提供できる資格です。満20歳以上であればだれでも受験することができます。クラフトビールなどに注目が集まっている今だからこそ強みになる資格と言えます。

■ビアテイスター

ビールの味わい方・味・品質などを評価する知識と、テイスティングの基礎的な能力を認める資格です。客席にそんな知識やテイスティングのポイントなどをまとめた冊子があるだけでもお客様に喜んでもらえるでしょう。

■日本ビール検定

3級~1級まであり、ビールに対する興味・関心があれば誰でも申し込み可能。上記資格に比べ少しネームバリューは劣りますが、お客様との会話のネタになることは間違いありません。

■きき酒師

日本酒や酒類全般の知識、テイスティング力、季節に合った料理や酒器の提案力などが身に付きます。経験・職歴は不問の資格ですので誰でも受験できます。各地の地酒なども次々と新しい銘柄ができているので、お客様にも喜んでもらえる接客が可能となるでしょう。

■焼酎きき酒師

焼酎を中心に種類の知識や、テイスティング力、料理との組み合わせなどを認める資格です。

■カクテル検定

3級~1級までありますが、プロフェッショナル感はあまり出ないかもしれません。カクテルといえば「バーテンダー」の資格のイメージが強いかもしれませんが、バーテンダーを職業としていなければ受験できないため、こちらの検定がお手軽です。

■ベジタブル&フルーツマイスター(野菜ソムリエ)

野菜・果物の種類や栄養、保存方法などの知識が身に付きます。最近では「野菜ソムリエ」としての知名度が上がっていますので、「野菜ソムリエがいるお店」なんて打ち出し方でも十分な反応を期待できると思います。

■和食マイスター

和の作法やマナーの他、野菜や魚、汁もの、米・雑穀など幅広い「和食」の知識が身に付きます。格式高い料亭などを目指すのであればお客様への信頼感にも繋がるでしょうし、自国の食文化を学ぶという意味でも取得しておくのに損はない資格だと言えるでしょう。

■調理師免許

国家資格として最もメジャーなもの。そもそも飲食店には調理師免許が必須だと思っている方が多いと思いますが、実はそうではありません。したがって取得しても「アピール」としてはあまりプラスには働かないかもしれませんが、お店の料理の腕前や信頼感を上げるものとしては効果的なのは間違いありません。

飲食店経営を成功させる人の特徴

飲食店において大切なのは「美味しい料理を作る」だけだと思っている人もいるかもしれませんが、その他経営者としての様々な能力が必要となってきます。ここではそんな飲食店経営を成功させる人の特徴をまとめてご紹介していきます。

■自分の提供する料理に愛情があり、自信がある

まず第一に自分の店舗の提供している料理に自信が持てているという事が大前提です。経営者自身が料理人でもそうでなくても、お客様に提供するものに自信がないお店にお客様は足を運びたくはありませんよね。またここでいう料理というのは価格設定を含めてメニューそのものを指します。食材の調達などの仕入から、値段設定、集客対策、広告などまず自店のメニューやサービスと向き合い、愛情と自信を持ってお客様におすすめすることを意識できる人でないと経営者は務まらないでしょう。

■人とコミュニケーションをとることが好きである

飲食店は接客業ですから黙々と料理を提供すればいいというものではありません。「お客様の喜ぶ顔が見たい」そんな思いでお客様に奉仕できる気持ちが何よりも大切です。またこれはお客様に対してだけではなくスタッフに対しても言えることです。経営者となればいずれスタッフを育成していくことになると思いますが、まずスタッフ間でのコミュニケーションが十分に取れていないとサービスの質も低下し、お客様の信頼も得ることができません。働いているスタッフが一丸となってお客様へのサービスに全力を注げるお店作りにはそうした経営者自身のコミュニケーションの力が必要となってくるのです。

■チャレンジ精神がある

これは飲食店に限らずに経営者として成功する人の多くが持ち合わせている特徴です。常に挑戦を恐れることなく、リスクやそのリカバリーも十分に検討した上でスピード感をもって行動に移していきます。経営の世界では所謂「先行者利益」というものがつきもの。数多い競合店の中で差別化を図り成功を勝ち取っていくにはこのチャレンジ精神が重要です。当然下調べもせずに無鉄砲に挑戦をするという事ではなく冷静に状況を判断した上で与言う事ですが、リスクを恐れて折角のチャンスを逃してしまうようなことが無いよう、常に新しい挑戦には前向きであることが大切でしょう。

■決断をする力がある

決断をする力と聞くとつい大きなターニングポイントをイメージしてしまうかもしれませんが、経営の世界では様々な場面で大きいものから小さいものまで日々決断を迫られることになります。仕入れの量や価格設定、スタッフのシフトやメニューの選定など、実は日々の経営の中には数えきれないほど決断しなければならないのです。それらすべてにおいて決断を先送りにしたり誤ってしまっていてはいたるところにしわ寄せがきてしまいます。また事業計画や新店オープンなど大きな決断に迫られる場面などでも相談をしながら進める場面もあるかと思いますが、最終的には経営者の強い意思で決断をしなければなりません。

■仕事が好きで没頭することができる

飲食店に限らず仕事というものは順調なときばかりではなく、困難な場面も多くおとずれます。そんな逆境の中でも成功する推進力をもった経営者は、基本的に自分の仕事が好きで、やるべきことに没頭できる人が多いのが特徴です。好きな仕事だからこそ経営に乗り出している訳ですから、熱意を持って前向きに仕事へ取り込む姿勢を貫けるのです。そしてそれはお客様やスタッフ、業者の方にも必ず伝わり、経営者の意向をくんでもらったり、お店のサービスや商品に対する理解を深めてもらえる結果を得られることに繋がります。

スキルというと技術的な部分を考えてしまいがちですが、実は以上のような人格的な性質、特徴を持っているという事が飲食店経営スキルのベースにあると言えるのです。

繁盛させるために身につけるべき8つのスキル・能力

飲食店の経営において、料理の経験や資金繰り、スタッフの育成など様々なスキルや能力が必要になってきます。ここでは細かいシーンを想定しながらそう言った具体的なスキルや能力をまとめてご紹介していきます。

①経営能力

飲食店で成功を収めるのに一番重要なのは「経営」のスキルです。経営というとかなり漠然としていますが、具体的に言うと飲食店のコンセプトや取り扱う商品を定めて、集客目標や収益目標、返済の計画を適切に設定し、遂行していく能力です。税務関係や法律、衛生管理は専門家に相談するのも良いでしょうが、コストもかかってしまう事ですので経営者として最低限の知識は勉強しておくのが良いでしょう。知識も何も見当がつかない状態で経営に乗り出してしまうと、食品やお酒の仕入れ業者や不動産関係の交渉の場面でも、気付かぬうちに不利な条件を飲まされてしまう事もあり得ます。大切な自分の店を守るためにも最低限の経営の知識とスキルを身に着けておくようにしましょう。

②資金調達能力

飲食店を開業するには、20坪程度の飲食店でおおよそ1,000~1,500万円程度の開業費用が必要になると言われており、創業資金の調達先として、全体の約3割が自己資金、約6割が金融機関からの借り入れというケースが多いのだそう。その際に検討しなければならないのが借り入れ先です。まだ創業から年数が浅かったり、信頼がおけないと判断された企業に関しては銀行は融資をしてくれません。そこで借入先として多く利用されるのが日本政策金融公庫です。日本政策金融公庫から融資を受けるためには、自分の開業しようとしている店がどんな店で、必要となる資金、返済のペースなどの計画を立てて融資審査官からOKをもらう必要があります。そうした知識、また計算能力や先の展望を的確に予想できるような能力も経営者には必要なスキルになってきます。

③調理スキル

先から説明しているように「料理が美味しければ良い」という訳ではありませんが、最低限の調理スキルは身に着けておく必要があります。調理技術が高いことに越したことはありませんが、かといって所謂メディア等で露出されているようなものすごい高いレベルの技術までなくても繁盛店を経営することは可能です。

たとえば
  • 厨房機器の操作がスムーズにできる
  • 包丁を使い食材のカットスライスができる
  • 提供する料理の盛り付けや演出の知識がある
  • フライパンや鍋などの基本的な調理機器を扱うことができる
  • etc..

以上の項目くらいができれば問題ありませんし、開業以降も日々の営業の中で勉強、上達することもできます。経営者本人が主体的に学ぼうとさえすれば、料理の腕も確実に上達していきます。
昨今では既製品や半加工食品など業務用食材のクオリティも上がってきています。最終的な仕上げを厨房ですれば十分質の高い商品を提供することは可能。そういった食材も安価で手に入れることができるためハイレベルな料理技術が必ずしも必要という事ではありませんが、理想とするメニューを作れるくらいの調理技術は最低限身に着けてから開業をするのが良いでしょう。

④衛生管理スキル

飲食店経営にあたって衛生管理は最も大切な能力といていいでしょう。飲食物の提供に伴うのが食中毒のリスク。最悪な場合意図せず食べた人を死に至らしめてしまう場合もありますし、集団食中毒などが出てしまえばお店の休業を与儀無くされることにもなるでしょう。飲食物を取り扱うプロになるのですから、食中毒やその他衛生管理に関する知識を身に着けておくのは経営者の義務なのです。食中毒の発生には様々な原因、要因があり、単に保健所で許可をとったからと言ってそれらの防止策を疎かにしていい訳ではありません。人の命に係わる職業であるという事を自覚し、温度管理や湿度管理、また保存状態などしっかりと行いながら安心安全なお店作りをしていきましょう。

⑤メニューを開発する能力

調理と衛生管理のスキルを身に着けたところで次に必要となるのが魅力的なメニューの開発です。これも飲食店を経営していく上ではとても重要な要素。単に魅力的なメニューを開発するという事ではなく、仕入れ値と販売価格の調整など大切なお店の利益を左右する経営のカギとなるポイントです。まずお客様に受け入れられるメニューに関してですが、現代ではSNS等で様々な情報を収集することができます。人気店の投稿や、一般の方が好んで食べている料理など参考にしながらレギュラーのメニューや期間限定のキャンペーンのメニューなどを検討していきましょう。自分の頭の中だけでメニュー開発するのには限界があります。世の中にある様々なアイディアを参考に、自分のオリジナルのメニューを作っていくのも可能背を広げるのに良いのではないでしょうか。
またメニューの価格設定の上で重要になってくるのが「FLコストと比率のコントロール」です。これはもはや経営全体に関わることですが、メニュー価格設定にも大きく関係することですのでご説明していきます。

FLコストとは?

F = Foodの略で、食材原価や材料費を指す
L = Laborの略で、人件費を指す

FLコスト = F+ L の合計費用
FL比率 = FLコスト ÷ 売上 × 100

販売数や売上金額があるにも関わらず、このFLコストの管理が疎かで赤字になってしまっている店舗は少なくありません。またコストの管理と平行して、メニューの単価からいくらの利益が残るかを考えながら価格の設定をしていく必要もあります。
飲食店のFL比率の目安は一般に55%~60%が適正だと言われています。それぞれのコストにおける大雑把な適正範囲は以下の通りです。ぜひ参考にしてみてください。

F比率(食材原価率)… 25%~40%
L比率(人件費率) … 20%~30%

⑥オペレーションを構築する能力

魅力的なメニューで適切な価格設定ができたとしても、実際に現場で効率よく販売していくオペレーションが無ければ思うように売り上げが伸びていきません。調理器具や厨房機器の管理から営業時間外の仕込み、効率よく調理を進めるための食材の保管方法、そしてお客様のオーダーを受けてから調理し客席まで届けるまでの工程など、事前に実際の場面をイメージしながらオペレーションを構築していく必要があります。各メニューに対してそれぞれオペレーションを考えるぐらい徹底して想定しながら考えるのが良いです。一人で切り盛りするお店でない限り、このような工程をしっかりスタッフに共有しなければなりませんので、綿密すぎる程のオペレーションやマニュアルを準備しておくようにしましょう。またこれらは調理から提供だけに留まらず、店舗営業におけるすべての店内作業についても同じことが言えます。洗い物、店内清掃、消耗品の補充、仕入れ買い出しなど考えることはたくさんあるはず。またそのオペレーションを基準にスタッフのシフトや経営者自身のスケジュールも決まってくる側面もあると思うので、先を想定しながら効率の良い段取りを準備していくという能力は非常に重要になってくるのです。

⑦マネジメントスキル

飲食店を一人で経営する場合以外はスタッフを雇い、オペレーションをもとに調理や接客、その他店内作業のノウハウを教育していく必要があります。まずは人材集めから、採用、教育の方法や期間、各スタッフのポジション配置や人間関係の構築、シフトの調整など、より良い店舗を目指すためにはスタッフと一丸になって経営していかなければなりません。つい経営者の意向を伝えるために無理やり考えを押し付けてしまったり、時には感情的に指導してしまう事もあります。経営者も一人の人間ですから無理もないのですが、重要なのは最終決定や責任を負うのは経営者であるという事。「スタッフが言う事聞いてくれないから」なんて他人よがりな言い訳をするような経営者にはスタッフもお客様もついてきません。そうなれば最終的に経営者自身が大きな損害を被ってしまう事になるのですから、しっかりとスタッフたちのマネジメントや、さらに言えば経営者自身のメンタルの在り方なども積極的に勉強して能力を身に着けていく必要があるでしょう。

⑧接客スキル

これはサービス業をする上で最も大切なスキルになります。どれだけ美味しい料理を提供していても接客が疎かでお客様に不愉快な思いをさせてしまえば、売上だけではなくそれまで費やしてきた様々な努力やコストが全て無駄になってしまう訳です。商品のクオリティを追求することは大切ですが、飲食店は料理だけではなく良質な“時間”を提供するサービス業であることをしっかりと心にとめて、お客様が満足して次も来店したいと思ってもらえるような気持のよい接客を目指していく必要があります。これにも様々なマナーや作法が存在しますが調理スキルと同様、開業してから日々の営業現場の中で勉強していく機会はいくらでもあります。経営者本人が学び続ける姿勢を持ち続けること。またお客様の反応にアンテナを張っていたり、時には客席にアンケートなどを設置し満足度を調査したりと、柔軟にお客様のニーズにこたえていく姿勢を持ち続けることが大切です。また、ついお客様と接する際のポジティブな行動ばかりに目が行ってしまいがちですが、それ以外の何気ない行動をみてお客様が不愉快に思う事もありますの。例を挙げると

  • お客さんの前でアルバイトを叱ること
  • 小銭を触った手で食材を触ること
  • 従業員同士が喋っていること

などがあります。繰り返しになりますが、お客様は料理のクオリティだけではなく“時間”を楽しみに来店しています。したがって、思っているよりお店の細かい部分まで見ている場合が多いです。「不快だ」と感じるポイントは人それぞれなだけに、プロとしてお店の営業中は細心の注意を払っておく必要があります。かといって有名ホテルのスタッフのような接客スキルを身に着けるという訳ではありません。大切なのは「真心」です。形が多少不格好であろうと「お客様のために」「お客様に喜んでいただきたい」という想いが伝わりさえすれば、「不快」とすぐに切り捨てられてしまう事もないのだと思います。経営者の中には「クレーム」を「批判」と捉えてしまう人もいますが、「期待しているからこそ」伝えてくださる貴重な助言であるという事を忘れてはいけません。大切なのは完璧に成し遂げることではなく、お客様のため常にニーズにこたえて成長していこうとする「真心」だという事を肝に銘じて接客にあたってみてください。

飲食店での経験がなくても自分のお店を開業できるのか?

飲食店を開業するのにあたって「どこかの店で修業しなければならないの?」「たくさん免許や資格を取らなければならないの?」と思う方も多くいらっしゃるかと思いますが、結論としては、経営に成功するかどうかは置いておいて未経験でも開業することはできます飲食店の開業に必要な資格は食品衛生責任者だけ、誰でも講習を受ければ資格を取ることができますので、あとは営業許可が下りさえすれば飲食店の経営者として営業をスタートすることができます。とはいえ、調理経験が多いことに越したことはありませんし、未経験が故に開業後苦労することは間違いありません。料理のクオリティや提供スピードなどはこの経験にかかってくることだと思います。これを踏まえると未経験での飲食店開業は可能ですが、経営に成功する可能性は低いと言わざるを得ません。それでも「一日でも早く開業したい」と思うのであれば、失敗を覚悟のうえで取り組んでいく必要があります。ここまで何度も述べてきているように、開業して以降も経営者自身が学んでいく意欲を持つことがとても大切ですので、失敗してネガティブに考えるのではく、そこから多くのことを学び次に生かせるようなマインドを持って経営に乗り出すようにしましょう。

まとめ

ここまで飲食店の開業、経営を成功させるためのスキルや心構えを解説してきました。調理技術などだけではなく、「経営」にまつわる様々な技術や視点、心構えが大切だということ。また飲食店は食事を提供するだけではなく“時間”を提供するサービス業だという意識をもってお客様に向き合っていくことが大切だという事をわかっていただけたでしょうか。必要な免許や資格も少ない分開業までのハードルが低い業界ではありますが、人の命に関わる仕事であるというプロとしての責任をしっかりと自覚した上で、自分のスキルや考え方を磨いて成功を目指していきましょう。

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