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#46 飲食店がリピーターを増やすための方法を解説!

飲食店の売上を安定させるためには、リピーターの存在が欠かせません。しかし、「開店直後は新規のお客さんが来てくれたものの、それから常連客になってくれた人はほとんどいない」「SNSやチラシで告知もしたけれど、リピーターが増えない」といった悩みを抱える飲食店経営者も多いのではないでしょうか。リピーターを増やすには、「お客さんにとって良いお店であること」に加えて、「お客さんにお店の存在を覚えてもらう(思い出してもらう)こと」が重要です。ここでは、リピーターを増やすために重要なポイントと、リピート率を高める方法を紹介します。

飲食店経営においてリピーターが重要な理由

リピーターとは、店舗に来店されるお客様の内、繰り返し来店してくださるお客様、言い換えれば常連客の事を指します。このリピーターがなぜ、飲食店経営において重要なのか。その理由は以下の3つです。

安定した売り上げになる

例えば、1000円のランチを提供していたとして、週に2回来店するリピーターを10人確保していた場合、毎週20000円の売り上げは確実に担保する事ができます。つまり、定期的にお店に来ていただけるリピーターの数が増えれば増える程、売り上げは安定します。特に昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大による、外食需要の落ち込みを考えると、安定した売り上げになるリピーターの重要さは言うまでも無いでしょう。また、この外食需要の落ち込みの中では、新規のお客様を捕まえる難易度も上がっており、一度来店したお客様をどれだけリピーターにできるか、という事も大きな課題です。

集客にかかるコストが少ない

マーケティング用語では「1:5の法則」というのがあります。これは、新規のお客様を獲得するためには、5倍コストをかける必要があるという法則です。新規のお客様がお店に来店するには、まずお店の存在を知り→興味を持ち→詳細を調べ→来店という流れを通らなくてはなりません。この各段階でお客様をお店に導くために、チラシをまいたり、グルメサイトに掲載したり、ホームページを整えたり、SNSを運用してみたりと、様々なアプローチが必要になり、当然、コストもかかります。しかし、来店経験があるお客様をリピーターにする施策(クーポンや、ポイントカードなど)は、一度お店をもう知ってもらっている分、新規のお客様を呼び込むより圧倒的にコストがかかりません。この点でもリピーターがお店にとって重要な存在だと言えるでしょう。

口コミを期待できる

リピーターは、口コミによって新規顧客を連れて来てくれる可能性も持っています。「友達と行くのによく行くあの美味しいお店を選ぼう」と思った経験は誰にでもあるのではないでしょうか。このような友人、知人、恋人などの個人の繋がり内での口コミだけではなく、SNSでポジティブな感想を発信してくれたり、グルメサイトや、口コミサイトにレビューという形で投稿したりと、リピーターの口コミが新規顧客の窓口となる場所は、非常に多いと言えるのではないでしょうか。

新規客のリピート率、どれくらいを目指すべき?

上記の様に様々なメリットのあるリピーター。飲食店はリピーターが支えていると言ってしまってもいいかもしれません。しかし、どんなリピーターも最初は新規客だったわけです。安定した売り上げの為、できるだけ多くの新規客をリピーターにしたいところですが、初回来店客が二度目も来店してくれる割合(リピート率)は平均で全体の10%程度のようです。したがってまずはこの新規客のリピート率10%を目指すべきだと考えます。自分のお店のリピート率が10%を超えていたらお店で行っている施策は成功だと判断し、更に高いリピート率を目指しましょう。逆にリピート率が10%を下回っているなら、早急に何らかの対策をとるべきでしょう。

お客様がリピートする飲食店を決めている基準

美味しい料理

2018年9月にホットペッパーグルメ外食総研が首都圏在住の20~64歳男女(約2000人)を対象に行った調査によると、実に69.6%の人が、飲食店をリピートする理由は「料理がおいしいから」と回答していました。お客様がリピートするかを決める要因は多岐にわたりますが、飲食店である以上、料理が美味しい事は必須です。何度食べても飽きない料理を提供してリピーターを掴みましょう。

価格とコストパフォーマンス

お客様がもう一度来るかを決める際、コストパフォーマンスを重視する方も多いようです。先程のホットペッパーグルメの調査によると「料理が美味しいから」の次に回答が多く集まり、実に48.6%がコストパフォーマンスを重視して決めているとのことでした。料理に対してだけでなく、お店の雰囲気なども考えて、出来る限りリーズナブルな価格で料理を提供して、お客様にコストパフォーマンスに優れる店だと思っていただきましょう。

何度来ても飽きない工夫

リピーターが何度も店に来店するうちに、店や味に飽きてしまうかもしれないという問題があります。そのため、メニューや内装などを、季節に応じて変化させたり、看板メニューのバリエーションを増やしたりして、何度来ても楽しめる工夫がなされているお店に、お客様はリピートしたいと考えるようです。

心地よい接客

接客の品質もお客様がリピートしたいかどうかを決める大事な要因です。「あの店員さんがいるからまたお店に行きたい」と思えるお店には、リピーターが集まるでしょう。必ずしもお客様と必要以上に会話する必要はありません。お店のコンセプトに合わせた上で、笑顔を絶やさずに、丁寧な接客を心がけ、お客様の心を掴みましょう。

店内の清潔さ

お店の中が汚ければお客様の来店意欲はそがれてしまいます。ましてや飲食店であればなおさらです。逆に店内の座席やテーブル、お客様の使うトイレなど、当たり前の場所のみならず、気づきにくい細かな所まで掃除が行き届き、清潔感がある店内であれば、お客様はもう一度来たいと思ってもらえるでしょう。

お店の雰囲気

店内にくつろぎやすく、居心地がいい雰囲気づくりがなされていれば、また来店したいと思うお客様は多いでしょう。具体的には他の席との距離が、パーソナルスペースを確保するのに適切な広さである、一人でも気兼ねなく入れるカウンター席がある、家や他の店舗には無い照明や壁紙といった要素が居心地のいい雰囲気を演出してくれるようです。

利便性

駅から歩いて行けるお店や、道路沿いに大きな駐車場を備えたお店など、来店しやすい立地で、利便性のよいお店は、「お客様の通いやすさ」といった観点から、リピーターを増やしやすいお店だと言えるでしょう。その立地だけでリピートを決めるお客様もいるかもしれません。

リピーター(常連)が来なくなる理由とは?

何度も通っていてくれていたリピーターが最近全く来店してくれなくなった。このような場合には必ず理由があります。転居や、経済的理由を除いた、リピートしていたお店に通わなくなった理由として多いものが、店員に対して嫌な思いをした、サービスの質が変わった、店長やスタッフが変わったとなどの、接客に関わるものです。できる事なら最終来店時の様子を思い出して、接客に不備が無かったか、あったなら改善をしましょう。

お客様のリピーター化に効果のある施策5選

リピーターを増やすには、前述したような「お客様にとって心地よい空間」であることは欠かせません。しかし、それだけではなく、「お客様に、お店の存在を覚えてもらう(思い出してもらう)」こと抜きにはリピーターにはなってもらえません。ここではリピーター化に効果のある施策を紹介していきます。

積極的な声かけ

積極的な声かけをすると、お客様はお店の事を覚えやすくなります。店員との会話という行動や、会話の内容と紐づけてお店の事を覚えていただく効果が期待でき、また来店していただける可能性が高まります。メニューの説明や、期間限定商品の紹介などをきっかけにして、積極的にコミュニケーションをとりましょう。しかし、お客様によっては静かに過ごしたい方もいます。お店によっては店員がべらべらと喋りかけると、せっかく作り上げた雰囲気が崩れてしまう事もあります。そのような場合は、話しかけてもよいお客様なのかしっかりと観察して確認したり、「料理は満足いただけましたでしょうか」など、雰囲気を壊さない最低限の言葉を選んだりなどに気を付けて声かけを行いましょう。

クーポンを配布する

次回来店以降で使えるクーポンを配布する事で、お客様の再来店の可能性を高める効果があります。クーポンを使って安く料理を食べたいという心理をくすぐる効果があるからです。また、財布などに入れていたクーポンを折りに触れて目にすることで、お店の事を思い出すきっかけとなる効果も期待できます。また、クーポンがあるので、いつもより多くのお金をお店で使おうとお客様に思っていただければ、客単価を高める効果も期待できます。紙のクーポンは、コストがかかり、導入が難しいと考える方にはLINEなどで発行できるデジタルなクーポンをお勧めします。LINEで公式アカウントを作れば友達登録をしてくれたお客様に対して直接クーポンを送付できます。さらに、使用率や開封率といったデータも計測できるので是非導入してみてください。

SNSを利用した情報発信

スマートフォンが若年層だけでなく、全年台に普及した現代、お客様はSNSでもお店を探すことが普通になっています。そんな状況において、お店がSNSで情報発信をすることは必須といっていいでしょう。SNSでの新メニューや、お得なクーポンなどの情報発信を積極的に行う事は、新規のお客様にお店の事を知ってもらうだけではなく、来店したことのあるお客様にも、お店の存在を思い出して、もう一度足を運ぼうと思ってもらう効果が期待できます。

男性客にターゲットを絞る

これは、「お店の事を思い出してもらう施策」という事からは少し外れるのですが、先述したホットペッパーの調査によると、女性客に比べて、男性客の方がリピーターとなる確率が高いようです。頻度だけではなく、平均外食回数も男性の方が高めです。女性は「たくさんのお店を楽しみたい」という心理からか、リピート率は男性に比べて低めです。このような結果から、効率的に最短でリピーターを増やしたいと言う場合、男性客にターゲットを絞って、リピーターになってもらう施策を打ち出すと効果的だと言えるでしょう。反対に、女性客にターゲットを絞っているお店の場合は、新規客を捕まえる施策を中心に力を入れると来店客数の増加につながるのではないでしょうか。

ポイントカードを発行する

ポイントカードを用意し、貯まったポイントに対して段階的に特典を用意することで、ポイントを貯めるためにまた来店しようという心理が働き、再来店へのきっかけをお客様に作る事ができます。また、クーポンと同じように、財布に入れていて日常的に目にすることでお店の事を思い出すきっかけにもなるという効果も期待できます。用意する特典はまず、1~3回の来店で受け取れるもので、早い段階でポイントカードを使う意味や、得点を受けたり貰ったりする喜びを感じてもらい、更に多くの来店で受け取れるもので、通い続ける理由付けになります。お客様がポイントを貯めたくなるような特典を用意しましょう。またポイントを貯めた事で受け取れる特典だけではなく、所持している事で参加可能なキャンペーンも効果的です。しばらく来店していないお客様でも、自分が参加できるキャンペーンをきっかけにお店の事を思い出し、足を運んでくださる可能性があるからです。

まとめ

いかがだったでしょうか。飲食店の経営には、リピーターの存在は欠かせないもののようです。しかし、そのリピーターになってくれるのは初回来店客の約10%と狭き門でした。少しでも多くのお客様にリピーターになってもらうべく、リピートする基準としてお客様が見ている部分をしっかり把握して改善し、更に積極的にお客様をリピーター化する施策を実行することによって、お店の経営を安定させていきましょう。

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