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#43 外国人観光客の集客!飲食店のインバウンド対策は?

新型コロナウィルスの流行が始まって以来、約2年ぶりとなる外国人観光客の受け入れが開始されました。段階的に緩和され令和4年の6月10日より、中国・韓国・アメリカなどを含む98の地域が対象として受け入れが再開されました。観光業界はもちろん、飲食店経営者にもインバウンド対策が求められています。
アフターコロナのインバウンドによる需要が高まりつつある今、外国人客に利用してもらうことは閑散期の売上の助けになったりとメリットが大きいです。
今回は外国人が日本へ訪れた際の不安な要素や不便に思っていることを踏まえながら、飲食店の有効的なインバウンド対策やサービスについても紹介していきたいと思います。

「インバウンド」って何?

近年、様々なシーンで「インバウンド効果」「インバウンド需要」という言葉を耳にするようになりました。しかし、そもそも「インバウンド」とはどういう意味なのかわからず今更聞けない…という方々も少なくはないはずです。
「インバウンド(inbound)」とは訳すと「帰りの、本国行きの」など複数の意味を持っていますが、大まかに「外側から内側へ入ってくること」ことを意味します。このインバウンドを現在では「外国人が日本へ訪れる」という意味で使われていることが多いです。観光業界でよく使用され、外国人が日本旅行に来ることを指し、対義語として日本人が海外旅行に行くことは「アウトバウンド」と呼びます。

インバウンド対策にあたって準備しておきたいこと

ターゲットとする国を決め、調べておく

日本に訪れる外国人といっても、その国によって文化や習慣、食の嗜好、宗教は様々です。そのため外国人客に対応したメニューやお店作りが必要になってきます。しかし、全ての国に対応することは難しいため、ある程度ターゲットとする国を絞っておくと対策しやすいです。店舗の周辺にはどの国から訪れる外国人が多いか調べてみましょう。
ターゲットとする国が決まったら、その国について調べておきましょう。例えばインドの人口の多くを占めるヒンドゥー教では牛肉が食べられなかったり、嗜好の違いでも日本人は生卵を好んで食べますが、海外ではあまり生卵を食べる文化がありません。宗教上の食事制限や食の嗜好の違いなどに対応することが求めらるため、食べられない食材を除いたメニューが必要になってきますね。
このように多種多様な文化に対応するためにも、事前にねらいとする国を定めて調査しておくことが重要です。

多言語・コミュニケーションへの対応

まず外国人客に対する大きな壁となるのは「言語」の違いではないでしょうか。外国では母国語以外にも第二言語として英語を習得している国が多く、世界共通語として異国同士のコミュニケーションに使われます。しかし日本は特殊で学習はあるものの日常会話で英語を使える人は少なく、外国人からするとコミュニケーションがとりづらく感じられてしまうかもしれません。
対策としてはメニューや案内を多言語表記にしたり、翻訳機や翻訳アプリなどを導入したり、可能であれば多言語を話せるスタッフを雇用すると良いでしょう。この点に関しても、ある程度ターゲットとする国が絞られていれば対策もとりやすいですね。
また、お店のシステムや料金形態についても説明があると良いでしょう。食券の購入や、コース、食べ放題などのシステムがあれば、わかりやすく表記しておくと外国人客の困惑を防ぐことができます。日本独自の食事の作法や食べ方に関しても説明があるとお客さんはより安心できますね。これらも多言語で明記したり、説明できるスタッフがいることでスムーズな対応ができます。

Wi-Fi環境を整備

外国人が日本を訪れる際はポケットWi-Fiを借りる人も多いですが、料金がかかってしまうため無料Wi-Fiを求める声も多いです。飲食店においてもWi-Fiを導入することで、外国人に限らずお客様により利用しやすくなり集客に繋がる場合もあるため、Wi-Fi環境を整備しておくことをおすすめします。

クレジット決済を導入

日本も近年キャッシュレス決済が普及してきているところですが、海外ではクレジットカードで決済する国が多いです。ましてや海外旅行で通貨が違うとなると現金ではなくクレジット決済を利用することとなるでしょう。もしまだクレジット決済を導入していなければ、導入して宣伝しておくことで外国人客もお店を利用しやすくなりますね。

インバウンドを狙って集客するには?

国内でも言えることですが、webサイトやFacebook、Instagram、TwitterといったSNSは外国人の集客にも有効です。店舗のホームページやSNSを通して写真掲載したり、外国人客に向けてのアピールを発信することができます。SNSに関してはシェアされることでより知名度が上がるので、旅先のグルメを探しているより多くの外国人の目に留まる可能性が高くなります。英語など外国語で発信することでより興味をもってもらえるでしょう。

口コミを狙う!外国人客に好んで来てもらえるお店作り

実際にお店に来てもらうには、外国人客でも利用しやすい、行ってみたいと思ってもらうことが重要です。実際に訪問してみて好評であればそれが口コミとなり広まっていきます。海外の口コミサイトで高評価を得られれば集客への期待も高まります。多言語に対応したメニュー、Wi-Fiの整備、クレジット決済対応などの利便性から、丁寧な接客サービスまで充実させましょう。料理の味はもちろんですが、お店の内装や雰囲気なども印象に残るポイントになります。

自治体や店舗間での協力

商店街など店舗が複数集まっている場所や観光地にある店舗であれば、周辺のお店や自治体で協力することも集客の手段になります。イベントを開催したり、商店街の中で食事をしたり買い物をすることでクーポンがもらえるという特典を付けるなどすれば、お店にきてもらうきっかけ作りとなます。

飲食店にも「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を

「デジタルトランスフォーメーション(DX)」とは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念を提唱したものです。直訳すると「デジタル変革」となりますが、つまりはデジタル技術を活用して業務フローの改善や新たなビジネスモデルを創出し、企業の変革を遂げさせることを意味します。変革を実現させることで、現代の激しい競争社会の中で企業の優位性を確立させることを目的としています。AIやクラウドサービス、IoT、モバイル、ソーシャル技術などを活用して業務の効率化をはかり利益率を上げることが求められています。
これは飲食店にも活用できることで、店舗の運営からPR、予約・テーブル管理、オンラインオーダーなど様々です。このようなデジタル技術の活用はインバウンド対策にもなります。次の項目で具体的なサービスを紹介していきます。

インバウンド対策に役立つサービスの紹介

では実際にインバウンド対策として活用できる、デジタル技術を用いたサービスを紹介していきます。ぜひ導入の参考にしていただけたらと思います。

トリップアドバイザー

トリップアドバイザーは、国内外関わらず約800万件の宿泊施設・飲食店・ツアーや航空会社等の旅行に関する口コミや評価を閲覧できるwebサイト・アプリです。世界中から口コミが投稿され、宿泊や航空券に関しても料金を比較したり、飲食店の予約もできます。世界49の国と地域、28の言語で対応しており世界最大級の閲覧数となっています。口コミによる集客に繋げたり、外国人視点での意見を知ることができるため、飲食店にとって登録するメリットは大きいです。登録するにはいくつかの条件を満たすことが必要となるため、事前に確認をしましょう。

JAPAN360

JAPAN360はANAグループと連携した、日本に訪れる外国人向けの多言語による店舗紹介サービスです。
店舗や施設に関する情報を日本語で入力し、英語か中国語を選択すると翻訳され公開されます。(順次対応言語拡大予定とのこと)位置情報に基づいた最寄りの店舗・施設の検索や、外国人に向けてオリジナル特典の発信も行っており、登録したオリジナル特典を紹介画面に表示させることができます。

大衆点評

大衆点評は、世界の店舗情報や口コミが紹介されている中国最大の情報アプリです。グルメサイトと評されることが多いですが、飲食店以外にも宿泊・ショッピング・エンターテインメント・サロン・クリニックなど登録情報は多岐にわたります。中国では旅行前には欠かせないツールとなっています。日本でいう「食べログ」に近いもので、公式情報を登録するほかお店に合わせたPRプランが選べるようになっています。

eTalk5

eTalk5は英語をはじめとする73言語に対応した翻訳機です。その機能は多彩でオフラインでも使用できる音声翻訳や、撮影して翻訳できる「撮って翻訳」もあります。さらにeTalk5はWi-Fiデザリング機能も備えていて、SIMカードを入れることで国内外でもスマートフォンやタブレット、パソコンなど最大6台まで同時にネット接続が可能となっています。話した内容が相手に音声として届いて、翻訳された内容を文字や音声で伝える「チャット翻訳」で言語が異なる間でも会話をすることができます。
飲食店に訪れた外国人客とのコミュニケーションは大きな課題となりますが、翻訳機を導入することで
言語の問題はフォローできそうですね。

まとめ

外国人観光客の受け入れが始まった今、飲食店業界にとっては新型コロナウィルスの影響で低迷しつつあった売上の回復のチャンスの到来となっています。外国人客を受け入れるにあたって、言語、文化、宗教による食のルールなど課題となる点は多々あります。ですがメニューや案内文の多言語表記や食べられない食材への柔軟な対応など、準備をしておくことでお互いの混乱を避けることができます。外国人客が不便に感じるWi-Fiやクレジット決済に関しても、導入がまだのお店は環境を整えておくに越したことはないでしょう。外国人客に来店してもらい好評となれば、海外の口コミサイトで評価は拡散され集客へと繋がっていきます。料理の味はもちろんですが、接客や細やかな配慮、日本らしさをアピールして外国人客の心をつかみましょう。デジタル技術を活用することで効率的に集客できたり、気になる言語の問題も解決ができます。効果的なインバウンド対策で、外国人集客を狙った収益アップを目指しましょう。

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