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#26 ランチ営業で利益を!成功させるための戦略

飲食店を経営していくうえで、ランチ営業をしたほうがよいのか迷っているオーナーさんもいるでしょう。ランチ営業をすることでお店の稼働時間は増えますが、人件費や食材のコストの問題などからもしかしたら赤字になってしまうのではないかと不安に思うかもしれません。もちろんやりかたを間違えてしまうとデメリットが大きくなってしまいますが、ランチ営業をするメリットはあり工夫をすることで十分に利益を出すことができます。
ここではそもそもランチ営業をしたほうが良いのか?という問いから、集客、ランチ営業を成功させるための戦略までを一緒に考えていけたらと思います。

ランチ営業はしたほうがよいのか?その理由とは

ランチ営業はディナー営業に比べる客単価が下がってしまい、そのうえ人件費はかかってしまうのであまり儲からないのでは?というイメージをもってしまう人も多いのではないでしょうか?
実際にディナータイムだけで効率よく利益を十分に出せているお店もあると思います。しかし、ランチ営業は必ずしも儲からないとはいえません。先に述べたようにランチタイムは客単価が下がってしまいますが、工夫によってはコストを抑えて回転率を上げることもできます。ディナー営業で余ってしまった食材をランチ営業に回すことで、食材ロスを減らせます。
またランチメニューも手間がかからないものすれば、ディナー営業の仕込み等にに支障をきたすこともないでしょう。フルタイムで働けるスタッフがいれば営業時間も伸ばしやすくなりますね。
ランチ営業を検討するうえで、ランチタイムの集客に向いているのかどうかを見極めるのも重要です。自店の近くにランチ営業で繁盛しているお店やコンビニ、弁当専門店があれば、ランチ需要があるといえるでしょう。企業のオフィスや工場などがあれば集客も見込めそうです。
これらの理由から、一概にランチ営業をしないほうがいいとは言えずむしろ稼働時間を増やせるので、戦略を練ることで利益を上げられるかもしれません。

ランチ営業をするメリット

ディナー営業の宣伝になる

まずメリットとして挙げたいのはランチタイムの集客をディナータイムにも繋げられるかもしれないということです。ランチメニューをディナーよりも低価格に設定することで、気軽にお店の味を試していただけ、お店を知ってもらう良い宣伝になります。そこで気に入っていただければディナータイムにも足を運んでいただけるかもしれません。

食材のロスを減らせる

ランチ営業をすることで、前日の夜に余ってしまった食材を使い切ることができできます。ランチメニューは残っている食材で作ることによって、食材のロスを減らし仕入れのコストを抑え利益を上げることができます。

スタッフのフルタイム雇用ができる

ディナー営業に加えてランチ営業もすることで、スタッフをフルタイムで雇用することができます。スタッフは安定した収入を得ることができ、お店にとっても固定給で雇用できれば人件費率も下げることができます。また、営業時間を長くすることでスタッフの教育に充てる時間も多くとれ、優秀な人材の育成に繋がります。離職率が高い飲食業界ですが、スタッフの定着に繋がるメリットと言えるのではないでしょうか。

ランチタイムで利益を出す「集客戦略」

コストパフォーマンスを考慮したメニュー戦略

これまでにも触れてきましたが、ランチ営業で利益を出すにはディナー営業と連携した食材のやりくりが重要になってきます。ランチタイムのためだけに食材の仕入れをするのでは新たなコストがかかってしまい、利益を出せない恐れがあります。前日のディナー営業で余ってしまった食材をランチ営業にまわすことで食材のロスを無くしましょう。
また、メニューを絞ることも重要です。メニューの種類が多いと無駄な食材が出てしまったり、仕込みや調理に時間がかかってしまい回転率が悪くなってしまいます。メニューは絞りつつAランチは肉料理で1000円、Bランチは魚料理で900円、Cランチは日替わりパスタ800円など価格も分けて、ある程度の選択肢をもたせるとよいでしょう。短い休憩時間に来店してくれたお客さんにとっても選びやすく、スタッフの調理の負担を減らすことができ回転率も上げることができます。

ディナータイムの来店に繋げる「宣伝戦略」

ランチ営業のメリットでも挙げましたが、ランチタイムのお客さんをディナータイムにも誘導できればお店の利益を全体的にアップさせることができますよね。ランチメニューは低価格で提供して、気に入ってもらえれば高単価なディナータイムにも来店していただくのが理想です。ここでは具体的な戦略を説明していきたいと思います。
まずはディナータイムにも興味をもってもらえるよう、ディナーメニューの一部をランチメニューにも取り入れるという案です。ランチセットに添えて試食してもらうのもよいですね。また、ディナーメニュー表をテーブルに出しておくことで興味をもってもらえるきっかけになります。そしてディナータイムで使えるお得なクーポンなどを配布することよって、お客さんの来店に繋げることができます。
このようにランチタイムをお店のプロモーションとして使うことによって、ディナータイムの集客を得ることができるかもしれません。

女性客を増やす「集客戦略」

顧客の幅を広げるためにも女性客はつかんでおきたいですよね。女性客を集客するするメリットとして、SNSなどによる口コミの拡散でお店を宣伝してもらえる効果があります。またグループ利用も多いので客単価アップの効果もあります。女性に人気のお店になれば、そこからさらに女性客の集客にも影響します。では具体的に女性を集客するにはどうしたよいでしょうか。
まず取り組みたい方法として、レディースサイズのメニューを取り入れることです。女性客には量があまり多いと食べきれないかもしれない、と懸念を抱いてしまう方もいるかもしれません。ランチメニューにレディースサイズがあればそういった女性も利用しやすくなります。お店にとって料理の量を変更することは大きな負担にはならないので取り組みやすいのではないでしょうか?また、ランチ営業でレディースランチと称してお得なメニューを提供しているお店もあり、女性の興味をそそって集客に繋がっています。
次に、女性客を集めるうえでかかせないのは女性が来たいと思うお店の雰囲気作りです。お店のクリンリネスに努め、清潔感を大事にしましょう。また、先ほどグループ客利用のメリットについて触れましたが、近年では一人で外食をする女性客も増えています。一人でも入店しやすいように、グループ席以外にも壁際に一人用の席を設けるなどの店内の配置の工夫をするのも良いでしょう。さらに一人で来店するとなると込み合っている時間帯や、逆に他にお客さんがまったくいないというのも利用しづらい要因になってしまいます。それを防ぐためにもランチタイムの時間の幅を長めにもたせたり、「おひとり様歓迎」「一人でもでもくつろげるお店」など店頭でうたうのもよいですね。来客が集中する時間以外にも、女性が一人でくつろぐのを目的に来店してくれるのもランチ営業にはありがたいですね。

「媒体」を利用した集客方法

集客をするうえで、具体的な媒体を使ってみるのも良いかもしれません。取り組みやすいものとしてはまずSNSが上がります。SNSは無料で始められ、近年ではユーザーも多いコンテンツとなっています。SNS投稿は自店からの発信以外にも、お客さんが投稿で宣伝してくれる可能性もあるため、SNS受けを意識するのもよいですね。SNSによって広告用のオプションがあったりするのでそれを活用するのもひとつの方法です。また、自社のホームページ、グルメサイト・アプリなどを使用する方法もあります。
他に出店している地域のお客さんの目にとまりやすい方法としては、チラシの配布だったり看板の設置があります。内容にランチ営業をうたって認識してもらうのも重要ですし、自店のアピールにもなりますね。
そして近年普及している媒体として、テイクアウトや宅配サービスを活用するのもよいでしょう。コロナウィルスの影響で厳しくなっている飲食業界ですが、これらのサービスを行うことによって食べてもえる機会を失うリスクを避け、お店に行かなくてもお店の味を知ってもらえることにもなります。ここまで述べた集客方法はランチ営業のみならず、飲食店を経営するうえで活用できる集客方法になります。

他店との差別化をはかった「集客戦略」

「ランチ営業はしたほうがよいのか?その理由とは」でランチ営業をするうえで、ランチ集客に向いているエリアであるかどうかが重要であると述べました。近隣にランチで繁盛しているお店があればランチ営業が成功する可能性も高くなりますが、同時に競争率も高くなります。価格の競争にもなってきますが、利益を上げることを考えるとただ価格を下げればいいというわけにも行きません。お客さんに自店を選んでもらうためにも、「価格」のほかに「料理のクオリティ」、「お店の雰囲気」、「サービス」などお客さんが求めているものを考え、自店のコンセプトに合った取り組み方をする必要があります。次の項目ではお店ごとに合った戦略を具体的に解説していきたいと思います。

3つのタイプ別でみるランチ戦略

ランチ・ディナー同一メニューを提供するお店

蕎麦・うどん・ラーメン店などの麺類を扱うお店や、カレー専門店や喫茶店など昼も夜も同じメニューを提供するお店があります。価格もディナー営業と同じになるのでランチ営業として区別するのは難しく感じるかもしれません。しかし、このタイプでも集客をして回転率を上げる工夫が重要になってきます。
まず戦略としては定番のメニューに加えて同じ価格帯のランチメニューを用意しましょう。日替わりや週替わりのセットメニューなどもお客さんのランチへの興味をひけます。ランチタイム限定で無料の増量サービスやトッピングサービスを行うのもお得感があります。喫茶店などのドリンクで利益を出している飲食店であれば、ランチタイムに来店してもらえれば食後のドリンクで利益を得ることができますね。また先ほどから述べているように、昼夜同じ価格帯でもディナータイムに使えるクーポンを渡すことでディナータイムの集客も補えます。

ディナーが主体のお酒を扱うお店

居酒屋、またはバルなどお酒を飲むことが主体となっている飲食店はどうしたらよいのでしょうか。このタイプのお店では、いかにディナータイムの集客に繋げられるかが重要になってきます。
まず、居酒屋やバルには外から中が見えにくい店舗が多い印象があります。そのため初めてのお客さんにとっては入りづらいというデメリットも生じてしまいます。そのデメリットを解消するためにもランチ営業をすることはお客さんに気軽に入店してもらえるきっかけになります。ランチタイムに来店してもらった際には「ランチタイムで利益を出す『集客戦略』」で紹介したように、ディナータイムの来店がお得になるクーポンを渡したり、ディナーメニューを見てもらうなどのディナー営業の宣伝をすることが重要です。

ディナーの価格が高めの食事主体のお店

最後は高級店やディナータイムに行くとランチより値段が張ってしまうお店の戦略についてです。低価格でお得なランチを提供するお店が多い中、このタイプのお店はどのような工夫をしたらよいのか説明していきたいと思います。
ランチの需要には気軽に食べられるということがもちろん重視されていますが、中にはビジネスのための接待ランチといった需要があります。食事をしながら仕事の話も、となると込み合っていて騒がしいお店ではなかなか厳しいものがあります。また接待ということもあり、価格が高くてもきちんとした食事が求められます。普段少し値段が張ってしまい足が向きにくいお店でも、こうした場面では重宝されることになります。客単価は落とさず、落ち着いたお店作りになるようあえて店内の稼働率を限定することで接待の場でも利用してもらえます。回転率は下がりますがその分客単価が高いので利益は十分に得られます。
また気軽に来店していただくために客単価を少し安めの設定にしたとしても、「お高め」なお店ならではのスペシャリティの演出をすることによって話題に繋がることがあります。こだわりの食材を使ったランチメニューのプロモーションをすることによって、その特別感を求めて来店をしていただき、お店全体の宣伝効果にもなります。

まとめ

ランチ営業は儲からないのでは?という懸念をもって実際に営業に踏み出せないオーナーさんも多いと思います。しかしこの記事で説明させていただいたように、ランチ営業も戦略を練って集客を獲得すれば利益を得ることは可能です。お店の稼働時間が増えるから、という理由だけではなくディナータイムの集客の宣伝効果にもなり得ることとなり、お店トータルでの収益アップになります。もちろんランチ営業にかかるコストを抑えて、お店に合った戦法で効率よく営業をすることが成功させる前提になってきます。成功するための方法はどのお店も同じとはいえず、お店のタイプに合った工夫が必要になりますね。自店はランチ営業に向いているのか?戦略はどうしたらよいのか?まずはそこから考えてみましょう。ここでご紹介した内容が、ランチ営業のスタートを踏み出す一押しになればと思います。

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